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Vie Durant X

 「Live×Evil」にかまけて、すっかり放置してしまいまして、ごめんなさい。ようやく続きです(前作「Vie Durant W」の感想は下にあります)。

Xの副題は「Prince Noir-apres-」(WとXでひとつづきのお話)。 成田さんは不死の男レオン役。

冒頭、捕まった2人(衛夢と馨)を助けにやってくるデュラン&ゾイックの面々。そこへレオンが現れます。

久しぶりにレオン@成田さんを聴きましたが、いやはや、本当にワルそう。
勝手に思ってるんですが、成田さんのキャラ作りって、笑い方を聴くとわかるような気がします。
例えば、Track1の最初の笑い方。寸前の台詞回しからいって、低めの声かな、と思いきや、高めの間隔の狭い笑い方なんですね。
見た目が老人ということと、ようやく積年の想いが晴らされるという急いた気持ち、それから実は“小者”であるということ(運命に操られているという側面)。
そういったキャラの造形が凝縮して表れている感じです。

あと、いかにも老人声は使っていませんが、衛夢との会話なんかでも、語尾をさりげなくしゃがれさせたりしてて、上手いなあと思いました。
何が凄いって、それらが自然体で演じられているってところがね、もう普通じゃないです。
これだけ演じられちゃうと、そうじゃない人との差が激しすぎちゃって、気の毒になりますなあ。
私も一応役者の端くれなんで、こういう演技に遭遇すると歯軋りしたくなります(なんでや)。肉体を使っても難しいのに、声だけで表現されちゃうと、一抹のむなしさが(笑)。
ちなみに、レオンが鞭代わりの鎖を縦に振り下ろしたのか、横からなぎ払うようにしたのか、SEがなくても声を聴くとわかります。凄すぎ。

なぜレオンはこんな姿になったかというと、百年かけた研究の結果、不死となる方法を発見したんですね。
外見は十何年プラス、百歳になってしまったものの、そこから時影への執念で千年の時を生きながらえたレオン。
しかし所詮は人間。結局はゾイックたちに殺されてしまいます。

戦いの最中の台詞で感じ取れる執念もすさまじくて、血を吐きながらよろめいて、意味ありげに笑うところなんて、背筋がぞくっとしました。

で、殺されたかと思ったレオン、ヴァイ(cv.井上和彦さん)によって若い肉体を与えられ、生き返らされてしまいます。なので、成田さんの声も美少年に(笑)。

井上さんが最後にがっちりしめてくれまして、妄執の源が純粋無垢な心にあるというレオンと、それを見守る超越した存在という対比が見事に活かされていました。
もうレオン登場しないのかなあ。なんかしそうな気もするんですが。

いや〜、それにしても面白かった!企画とキャスティングの勝利ですね、これは。

フリートークが打って変わって、というよりいつもの成田さんワールドが展開されてまして。
締めが成田さんの妄想というおかしなことになってます。
毎回思うんですけど、あんな演技した人とは思えない、力の抜けっぷりがホント、楽しい。

つくづく、成田さん最高。そう思わずにはいられないCDでしたv


[発売元:マリン・エンタテインメント (2005.9.24発売)]



Vie Durant W

 吸血鬼であることを隠し世界を旅する「楽団」デュランのリーダー時影の過去。彼は吸血鬼になる前は『プリンスノワール』と呼ばれていた。以前の彼を知る不死の人間『レオン』のデュランへの復讐。そして敵か味方か、造られた吸血鬼『XOIC(ゾイック)』が絡む。物語は核心へと・・・。(マリン・エンタテインメントHPより :一部加筆)


 副題は「Prince Noir-avant-」(WとXでひとつづきのお話)
成田さんはこの回から登場した‘不死の男’レオン役。
かなり低めの声です。冒頭デュランのメンバー2人を人質にとり、鎖で少年を鞭打つレオン。
嬉しそうだ…。
レオン、見た目はかなりの老人のようです。ちえっ。などと思う間もなく、千年遡りました。 しかも、「あなたの奴隷です」などと口走る少年に!・・・萌えv
白い肌の少年、ということで、冒頭とは打って変わって若々しい声です。
Wは、ほとんどがレオンの回想シーンなので、成田さんのモノローグづくしでたまりません。

他、プリンス・ノワールを盲目的に慕う少年レオンの言動にいちいち萌えてしまうんですが、BLじゃないんですね、このシリーズ。
どう考えても確信犯的な台詞やら設定がやたらめったら多くて、血を吸われるときの高城元気さんの声なんてまるっきり“喘ぎ”にしか聴こえません。
そういえば、このCD、出演声優さんもえらく豪華で、しかも鳥海さんやら平川さんやら神谷さんやら井上さんやら・・・とっても私好み。ごちそうさまでしたv

 で、結局のところ、Wの一番の聴き所はトラック4じゃないかと。
なにせその3分の1は成田さんの悲鳴でできてます。
どういう録り方をしたのかわかりませんが、これは凄いですよ。およそ2分間、断末魔の悲鳴です。喉、大丈夫だったんだろうか。

えっと、どうしてこういうことになったのかは、ぜひ聴いてみてご確認を。
気になる方は反転プリーズ→旅の末、吸血鬼の城にたどり着きまして。そこで吸血鬼になるための血を飲むんですが、飲んだ全員がなれるわけではなく、選ばれなかったレオンは悶え苦しみます。

…よく考えたらこんな箇所でネタバレ配慮したってしょうもないような気もするんですが、一応。
そして話は現在へと戻り、仲間を取り返しにくるであろうプリンスノワール、今は時影となった男を待つ、レオンの迫力あるモノローグで、To be continure と。

 そんなわけで、感想もXへと続きます〜。


[発売元:マリン・エンタテインメント (2005.8.28発売)]



百鬼夜行抄〜返礼〜

 律と司にやたら親切にしてくれる、化石屋の岩崎。次第に律は兄のように頼りにし始めるが、あやしげな呪具を使う岩崎には秘密があった。岩崎が「返礼」の儀式を行うために利用され、妖魔が目に住み着いた律を、司は助けることが出来るのか・・・!?(アニメイトHPより)
 
 成田さんは岩崎役。ブックレットには‘探偵風のハンサム’なんて書いてあるメガネさん。
声は基本的にはソフトで優しいお兄さん声です。やや高めかな、とも思いますが、本当は成田さんはこれぐらいがど真ん中なのかも。

で、キャラクターなんですけど・・・、もう、これぞ成田さん!って感じですよ。素晴らしいです、ホントに。

岩崎は複雑な性格の二面性のあるキャラクターですが、成田さんはいつものごとく、それをさらっと自然体で表現していらして、とても説得力があります。

憎しみにとらわれる様や生き物の命を平気で操ろうとするシーンは限りなく残酷で、律と司に対する親身な行動や太郎君と遊んでいる様子は、限りなく優しい。

一見矛盾しているように見えるけれど、成田さんは結構淡々と、普通過ぎるほど普通に演じていらっしゃいます。

それだけに、「幸せになりたかっただけ・・・!」という心情を吐露する台詞には胸を打たれました。
成田さんもインタビューでおっしゃっているように、結局はひどく自己中心的で、卑しいのかもしれないけど、ふと気づけば、それは人間誰しもが持っている弱さであり、悲しさなんじゃないかと思います。

 あらすじを詳しく書こうと思ったのですが、未聴の方にはやはりこれはネタバレなしで聴いていただきたいと思い、やめました。

冒頭ですでに事件が解決されるところで始まり、事件を回想するという形なので、大まかなストーリーはすぐわかってしまうんですが、岩崎という人物像が徐々に明らかになっていく過程が聴かせどころなんじゃないかと思うので…。

「こういう作品に出会えたことは財産」と、成田さんがおっしゃっているぐらいの迫真の演技を、ぜひ!


[原作:今市子 発売元:フロンティアワークス (2006.6.23発売)]





Vie Durant W

Vie Durant X

百鬼夜行抄〜返礼〜